19世紀のスピリチュアリズム : ダーウィン・サイエンスへの宗教的抵抗運動

  • 2013.12.27 Friday
  • 01:33
 
来年は、「ディバイン・サイエンス」で進めていこう!と考えています。


その前に、ダーウィン・サイエンス(造語)に関わる”大切な話”を

まとめておきたいと思いました。

その”大切な話”が「19世紀のスピリチュアリズム」です。




まずは、”言葉の整理”をしておく必要を感じています。



20世紀後半、とくに1970年頃から流行してきた”精神世界カルチャー”で

よく使われる「スピリチュアル」と、「19世紀のスピリチュアリズム」には”大きな違い”が

あるのですが、そのことをいう人はほとんどいないようです。



<スピリチュアル>

スピリチュアル」を日本語にすれば心霊的な」という漠然とした”雰囲気”を

優先する表現として使われているように
感じます。

例えば、”スピリチュアル・サウンド”や”スピリチュアル・アート”や”スピリチュアル・ヒーリング”

とか・・・・なんとなく”そ〜〜かな〜〜〜”とは思うのですが、

ではいったい”何をもって、スピリチュアル”と定義しているのか?といえば、

どんなに突き詰めても”なんとな〜〜く、雰囲気的に”という印象があります。


たまに、「天使とか、妖精とか・・・占いとか・・」と返事をしてくれる友人達もいます。


では、その”天使や妖精”と”自分自身”との関わりは・・?と訊けば、「全く別の存在」という

内容の答えが返ってきます。

つまり、どこかに”天使や妖精”が存在していて、ときおり”自分”に働きかけたり、助けたり

してくれているらしい・・・ということです。



人間にとって嬉しいことですが、この思想では「自分は求める者。天使は助ける者」という

役割分担から成長することは難しいと思えます。


けれども、山本七平氏のいう”空気という文化”を信仰している今の日本には、

この意味での「スピリチュアル」が好まれていることも事実です。


<スピリチュアリズム>

19世紀のスピリチュアリズム」を日本語にするときは、私は浅野和三郎氏の語訳

神霊主義」が最良だと考えます。


漢字で書くと、「心」と「神」の違いがみえます。

つまり浅野氏は、スピリチュアリズムの背景には、厳然とした宗教的意味があった

ということを強く伝えようと表しています。


結論から言えば、「スピリチュアリズム=神霊主義」は、

マルキシズム=マルクス主義」と「ダーウィニズム=ダーウィン主義」に対する

宗教的抵抗運動”だったのです。



                      明日も、続けます。








19世紀のスピリチュアリズム 2  〜宗教的抵抗運動〜

  • 2013.12.27 Friday
  • 23:31
 
昨日は、現代の”スピリチュアル”という雰囲気を楽しむ傾向とは全く違って、

19世紀のスピリチュアリズム」は宗教的抵抗運動だったのだ!という

結論を先にお伝えしました。



何に対する抵抗運動だったのか・・・といえば、

19世紀に始まる”マルキシズム=マルクス主義”と”ダーウィニズム=ダーウィン主義”が

作り出す「唯物思想」に対する”抵抗運動でした。


この抵抗運動の首謀者達が「神霊」だった!と言う事になります。




マルクスが『共産主義宣言』(エンゲルスとの共著)を出版した1848年に、

アメリカで「ハイズビル事件」という”心霊現象”が起きます。

これが19世紀スピリチュアリズムのスタートでした。

つまり、「神霊」のほうから地上の”チャネラー”と呼ばれる”同通役”に対して、

積極的に交信を行ってきたのです。



その後、”心霊現象”はイギリスに広がります。

そして、ダーウィンが『種の起源』を出版する頃には、

当時のイギリスの世評を二分するような思想的ムーブメントを興していきました。

それが、浅野和三郎氏のいう「神霊主義」といわれた優れた科学的探求者

原動力になりました。


中には、”心霊現象”を偽ったものも数多くいたために、結果として評判を失墜させて

しまいますが、その中でもウォレスのように科学的見地から生涯を投じて研究に

打ち込んだ貴重な資料や論文が、当時は多数存在していたはずです。



現在のスピリチュアルと呼ばれている正統な流れは、19世紀のスピリチュアリズムを

源泉として流れ続けていることは確かです。



    明日も続きます。

19世紀のスピリチュアリズム 〜唯物主義 & キリスト教会 〜

  • 2013.12.28 Saturday
  • 23:43
 
19世紀に、マルクスが宗教を”阿片”と位置づけて、宗教を否定したころから、

白人社会の風潮は「キリスト教からの開放」といった風潮が起こっていました。


そこへ、ダーウィンが『種の起源』で「人間は、動物から進化したもの」と定義づけたことで、

マルクス主義+ダーウィン主義=唯物主義

という思想運動が、ヨーロッパを覆いました。

そして、急速な勢いで「唯物主義」であることが、

文化人あるいは科学者であるための”基準”になりつつありました。



けれども、「唯物主義」をかかげる文化人や科学者であっても、

その後もキリスト教会に個人として所属していた理由のひとつには、

キリスト教徒でなければ”墓地”に埋葬してもらえない!

という事情が大きかったようです。


つまり、生きている間は”この世だけ”で全てが完結している!にもかかわらず、

死んで”ゴミ”として処分されることは絶対に承諾しかねる!ということでしょう。



勿論、ダーウィンの『種の起源』や、『人間の由来(人の由来)』

(原題"The Descent Of Man And Selection In Relation To Sex")

に対して、当時のキリスト教会も黙っていたわけではありませんが、

彼らの反論はかえってダーウィンへの支持を強化する役にたっただけでした。



このように、勢力が急速に失墜していくキリスト教会でしたが、教会にとっても

”目に見えぬ世界”から”高次霊の言葉”や”奇跡現象”をとおして働きかけてくる神霊達の

存在は、「邪魔」な存在でした。


たとえ、それらの言葉が神聖な事実を語っていたとしても、

キリスト教会の神父や宣教師には、それらの神霊は働きかけることがなかったからです。


それどころか、多くは”ごく普通の女性達”をとおして、深遠な情報が次々に

伝えられてきました。


今考えても、当時のキリスト教会にいた”宗教者のプライドが許さない”出来事

だったのでしょう。



その内容が、素晴らしければ、素晴らしいほど”認めたくない事実”であったはずです。




結局、19世紀スピリチュアリズムを起した神霊達も、

そして、それを信望した真摯な研究者たちも、

「唯物主義 & キリスト教会」の勢力完全無視される立場になりました。



残念ですが、そのまま21世紀が始まっています。




   *明日もつづけます。


19世紀のスピリチュアリズム 〜嘲笑と忘却と・・・そして コナン・ドイルへ〜

  • 2013.12.29 Sunday
  • 23:45
 
今までの流れを簡単に復唱してみます。


19世紀。マルクスとダーウィンの出現によって”唯物思想の牙城”が築かれた一方で、

”目に見えない”神霊達の働きかけによって”心霊現象”は始まりました。


ダーウィンウォレスは、ほぼ同時に「生物の進化」に”自然選択”という視点を

取り入れて「動物の進化説」を発表しました。

けれども、”人間の進化”というテーマに至った時に、ダーウィンとウォレスは

全く異なった研究結果にたどり着きます。


ダーウィンは”人間は、猿を経過して進化した動物”という結果を、

ウォレスは”人間は、動物とは異なる進化をした霊的存在”という結果を出しました。


これによって、ダーウィンは19世紀以後の科学の祖となり、

ウォレスは嘲笑と無視の対象になりました。


しかし、ウォレスは晩年の30年間”心霊現象”の科学的研究に打ち込み、

多くの研究発表を行いましたが、そのほとんどは日本語に訳されていません。

そして、現在まで”消された存在”でした。



・・・というのが、大筋です。



ダーウィニズムが科学の常識となって約150年を経て、

ようやく『心は脳を超える』などの書籍をとおしてダーウィニズムへの警鐘が

鳴り始めました。

一部のジャーナリスティックな視野の持ち主によって、ウォレスの名前は紙面に復活しましたが、

彼の業績は「進化説の協力者」とか「ダーウィンの陰」といった風な扱いしかありません。


現在でも、ウォレスが自ら築いた”自然科学者”という地位も名誉も捨て、

生涯をかけて研究した「心霊科学」について取り上げることは、あたかもタブーのようです。




ウォレスが60歳当時のイギリスでは、”1848年のハイズビル事件”以降に次々に

起こった”心霊現象”を、科学的研修対象として研究する紳士・淑女が 未だ多くいました。

ウォレスは90歳で死去するまでの30年間、精力的に”心霊研究”を重ねましたが

この約30年の間に、イギリスの世間から”心霊科学”は嘲笑と忘却の対象になっていました。



繰り返しますが、それは研究内容自体への正統な評価によるのではなく、

ただダーウィニズムという常識に”合わなかった”という一点によるものです。



そして、その遺志を継ぐ者として”シャーロック・ホームズ”の著者A・コナン・ドイル

20世紀に出現します

後に、彼は”シャーロック・ホームズ・シリーズ”によって築いた膨大な著作料の全てをかけて、

19世紀スピリチュアリズムの復興」の旗手として全世界を講演し続けました。


    著書『コナン・ドイルの心霊学』(潮文社・刊)より以下の言葉を抜粋します。
     
     「この上なく 重大な事実の真実性を 証言するために、
      1848年のハイズビル事件以来 70年にわたって 嘲笑と世間的不遇を
      ものともしなかった、道義的勇気にあふれる人々に 本書を捧げる。」

           1918年3月                     A・C・ドイル


そして・・・それから更に約100年もの時が経ち、今ようやく”アンデルセンの夢”が

実現できる時がやってきました。


「王様は裸だ!」


ウォレス と スピリチュアリズム 〜新しい科学性への予感〜

  • 2016.09.22 Thursday
  • 13:46

スピリチュアリズムに関する詳細は、すでにある良書に譲るべきでしょう。

 

ただ、実際にクライアントの方々の身体をとおして観ずることができる「体の営み」に関わるほど、

一般常識的な唯物的人間観とは全く異なる事実や感覚に出会います

それを理由付けるための科学的定義が必要です。

 

しかし、それはダーウィニズムや唯物論に見出すことは出来ませんでした。

 

一方、ウォレスをはじめとするスピリチュアリズムの偉人達の業績には、

深い教訓と共通性を見出すことができます。

 

しかし、この150年の間にウォレス説を基とした自然科学はありません。

 

アルフレッド・ウォレス以外にも「智慧の巨人」とよべるスピリチュアリズムの偉人達による

それぞれの研究成果は膨大で学問的にも充分な影響力をもち、

科学的検証によって正しさが確証されているどころか、智慧の一部は実社会に応用され、

それと知らずに使われています。

にも関わらず、ダーウィニズムという社会常識の濃霧によって偉人達の存在は覆い隠されたままです。

 

エドガー・ケイシー氏、ブラバツキー夫人、ルドルフ・シュタイナー氏、

コナン・ドイル氏、ウィリアム・クルックス卿、浅野和三郎氏etc.

それらはすべてSpiritualism(*神霊主義)とよばれる狭い分野に閉じ込められて、

本来の役割を充分に果たすことができないままにあります。

  • スピリチュアリズムを神霊主義とした訳語は、浅野和三郎氏のオリジナルです。

これらに含まれる有用で膨大な情報は、全く社会に還元されないまま約150年間が経ちました。 

クライアントの方々に接するほど、私達現代人は潜在的にその“情報公開”の必要性に強く迫られていると感じます。

 

 

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Wornitz

〜ピタゴラスの手 HPより〜 Wornitz(ワーニッツ)を例えて言えば、泥水の入った容器をシェイクするようなものです。暫くするとシェイクされる前と同じように、その中身の比重に合わせて沈殿していきますが、しかし,どこをとっても「以前と同じではない」という状態、すなわち「秩序が変えられた状態」になっています。 泥水と違って私達の身体はもともと「より良くなろう」という性質が備わっており、Wornitz(ワーニッツ)によりシェイクされた後も無秩序に再構成されることはありません。常にベストな状態(秩序)を探りながら構成されていきます。そこに私達人間の素晴らしさを見ることができます。 その性質を最大限に活用させていただくことが、その時々の「最適な秩序」を構成する上でとても大切なことだと言えます。

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